9月号より

 44日もあると思っていた夏休みも、過ぎてしまえばあっという間の夏休みでした。

 今年の夏休みは、7月22日の皆既日食の話題から始まったように思います。サマースクールがありましたので、学校でも遮光板を使って、部分日食を子どもたちと観察しました。雲も出ていないのにどんよりと曇ったように薄暗くなり、部分日食が終わると明るくなりました。めったに見られない天体ショーに一時浸ることができました。

 観音小学校のうれしいニュースは、今の中学2年生が卒業する前に木にかけてくれた巣箱に、初めて鳥が巣作りをし、雛が巣立ったことです。観音の森ではなく、意外にも最も子どもたちが行き来する、体育館前のイチョウの木です。どうも夏休み前から巣作りをしていたようですが、私が気付いたのは7月29日でした。餌を運んでいるのでしょうか、小さな鳥が何度も出たり、入ったりしていました。木の下で、耳をすますと雛の鳴き声が聞こえていましたが、8月下旬には聞こえなくなりました。きっと雛が巣立ちをしたのでしょう。
小さな鳥が、1本1本、細い草の茎を巣箱に運び、巣箱いっぱいに巣を作る。卵を温める。そして、雛に餌をせっせと運ぶ。親鳥は何度、巣箱の窓を通り抜けたのでしょうか。なんと根気のいることでしょう。なんと手間暇のかかることでしょう。でも、自分で飛べるようになるまでは、親鳥はせっせと繰り返します。子育てとはそういうことなのだろうと、感慨深いものがありました。

 もう一つは、観音田んぼの稲の成長です。みなさん「中干し」というのをご存じですか。私は知りませんでした。これは、一度水を抜いて、田にひびが入るまで干すことです。こうすることで、根に空気を与え、株を強くすることができるのだそうです。あっという間に穂が伸びて、稲の花が咲きました。今は少し稲穂がたれてきました。
そこで、問題はこの稲をねらっている雀対策です。地域の方が、なんとかお米を守ろうと、立派な雀よけを作って下さいました。本当にありがとうございました。
これまで、私は何度も田舎にいっては田んぼの様子を見ていたはずです。でも、今年は今までとはまったく田んぼをみる眼が違う自分に気付きました。観音田んぼの稲の様子と比べては、知り合いに質問することもしばしば。自分がやろうとしていること、興味関心があることには、自然と目が向き、積極的になるのだと、改めて実感しました。

 4日には他校の先生方が40名参加され、規範性を育むプログラム協力校として「道徳パワーアップ研修会」が行われました。5年1組の授業を参観していただきました。夏休み明けですが、「どの子も授業に真剣に取り組んでいる。」と多くの先生がほめてくださいました。

 学校は前期のまとめの時期に入ります。インフルエンザも心配です。夏休みの生活のリズムから学校生活へのリズムへと規則正しい生活をできるだけ早く取り戻し、元気で過ごせるようご協力をお願いいたします。(食についての記事がありましたので、裏面に紹介します。)
 
 最後に、7月下旬より事務室職員が1名増員となり、北川里江先生が就任いたしましたので、お知らせします。